モモの種類
モモは、全国で100種類以上の品種が栽培されている、人気のフルーツ。
一般的にモモとして店頭に並んでいるのは「水蜜桃」と呼ばれる種類です。
水蜜桃は、品種の系統でさらに「白桃・黄桃・白鳳」の3種類に分類できます。
またやや珍しい「ネクタリン」「蟠桃(ばんとう)」が加わると、全部で5種類。
種類ごとに外見や食感が異なるため、それぞれ違うモモの魅力を楽しめるんですよ。
この記事では、モモの代表的な種類についてご紹介いたします。
モモの代表的な種類(品種)
- 白桃系
- 黄桃系
- 白鳳系
- ネクタリン
- 蟠桃(ばんとう)
主なモモの種類は、こちらの5つです。
冒頭でもお伝えした通り、「白桃・黄桃・白鳳」は、「水蜜桃」を品種の系統でわけた種類。
「ネクタリン」「蟠桃(ばんとう)」はタイプが違いますが、モモの一種として分類されます。
ここからは、モモの種類別に特徴や代表的な品種をご紹介していきますね。
白桃系
大きさ260gとやや大玉で、生食に適した甘味と食感をもつ白桃系。
「白桃系」という名前の通り、果肉や皮が白っぽいのが特徴です。
果皮が白いのは、モモが熟す前に果実に袋をかける「袋掛け栽培」を行うから。
一つひとつの果実を丁寧に管理する必要があり、技術や人員、時間を求められます。
手間暇かけて育てられた白桃系のモモは、優しい甘さとなめらかな口当たりが魅力。
上品な味わいと見た目の美しさから、高級品として扱われることが多いです。
8月上旬~中旬にかけて出荷の最盛期をむかえ、贈答品としても人気なんですよ。
- ■主な品種例
- 川中島白桃、加納岩白桃、清水白桃、一宮白桃
黄桃系
黄桃系は、オレンジ色に近い黄色の果肉が特徴的なモモの種類。
白桃よりもやや大きめで、完熟しても果肉が硬く、実が崩れにくいです。
生食よりも、缶詰やゼリーなどに加工して食べられることがほとんど。
旬は8月中旬~10月の上旬にあたり、夏よりも秋に向けて味が深まります。
ちなみに黄桃は「おうとう」と読むのが一般的ですが、正式な読み方は「きもも」。
「おうとう=桜桃=サクランボ」と区別するために、「きもも」とされています。
- ■主な品種例
- 黄金桃、黄美娘(きみこ)、黄ららのきわみ、光月、スウィート光黄、つきあかり、つきかがみ
白鳳系
白鳳系は、「白桃」と「橘早生」をかけあわせた改良品種。
大きさは250~350gほどで、果汁が多くてジューシーな味わいが特徴です。
肉質も繊細で甘味が強く、酸味を感じることはほとんどありません。
収穫のピークは7月中旬~8月中旬で、この時期が白鳳系の食べごろに当たります。
白桃系より先に出回りはじめ、旬も早く終わるので、時期を逃さないようにしましょう。
- ■主な品種例
- 白鳳、日川白鳳、八幡白鳳、桃山白鳳、みさか白鳳、山梨白鳳
ネクタリン
ネクタリンは、中央アジアを原産とするモモの一種。
小ぶりでスモモに似た外見をしていますが、モモの仲間です。
一般的なモモは、表面に産毛がついているので「毛桃」と言われます。
一方のネクタリンは、表面に産毛がなく、皮ごと食べられるのが特徴。
ツルツルした皮から「油桃(ゆとう・あぶらもも)」とも呼ばれていますよ。
また、ネクタリンの果肉は黄色く、甘酸っぱくジューシーな味わいです。
- ■主な品種例
- フレーバートップ、秀峰、ファンタジア
蟠桃(ばんとう)
蟠桃(ばんとう)は、中国を原産とするモモの一種。
中国四大奇書として知られる「西遊記」にも登場するほど、歴史の古い果物です。
蟠桃は一般的なモモと違って、平たい楕円形をしているのが特徴。
果皮や果肉の色は白桃と似ていますが、独特の甘味がクセになります。
市場にはあまり出回っていないので、見つけたときは試してみるのがオススメです。