サトイモの種類
ひとくちにサトイモといっても、種類はさまざま。
日本で栽培されている品種だけでも200種類以上あり、それぞれ見た目や形、味わいが違うんです。
この記事では、サトイモの代表的な種類を5つピックアップしてご紹介いたします。
サトイモの代表的な種類(品種)
- 土垂(どだれ)
- 石川早生(いしかわわせ)
- セレベス
- 八つ頭(やつがしら)
- 海老芋(えびいも)
サトイモの代表的な種類は、こちらの5つです。
特徴や旬の時期、市場動向などを、一つひとつ解説していきます。
土垂(どだれ)
数あるサトイモのなかで、もっともポピュラーな種類なのが土垂(どだれ)。
全国各地で生産されていて流通数が多く、店頭に並ぶサトイモの大部分を占めています。
1年中流通していますが、とくに美味しい食べごろの季節は10~12月です。
子芋と孫芋の部分が収穫され、ふっくらとした楕円形やしずく形をしているのが特徴。
きめ細かい肉質で独特のねばりがあるため、煮崩れしにくく煮物に最適な品種です。
石川早生(いしかわわせ)
石川早生(いしかわわせ)は、大阪府にある南河内郡石川村(現河南町)が原産地の品種。
主に関西より西の地域で生産されており、土垂と並ぶサトイモの代表的な種類です。
「早生」という名前の通り、他の品種より収穫時期が早く、旬の時期は8~9月ごろ。
サトイモのなかではやや小さめのサイズで、丸くころんとした形をしています。
食感がやわらかく適度なねばりがあり、淡泊な味わいを楽しめるのが特徴です。
定番料理は皮ごと蒸し上げる「きぬかつぎ」で、蒸し物や煮物に向いています。
セレベス
セレベスは、インドネシアのセレベス島(現スラウェシ島)から伝わった種類です。
サトイモのなかでは収穫が遅く、9月ごろから出荷がはじまり、11~12月に旬をむかえますよ。
芽が赤いのが特徴で、親イモは大きな球形から長球形、子イモはしずく型をしています。
他の品種と比べてぬめりが少なく、肉質がしっかりしているぶん調理しやすいでしょう。
加熱するとホクホクとした食感を楽しめるので、含め煮や煮っころがしにするのがオススメです。
八つ頭(やつがしら)
子孫繁栄や縁起物として食べられる八つ頭(やつがしら)も、サトイモの一種です。
おせち料理に使われることからもわかるように、食べごろは11~1月ごろの寒い時期。
親イモと子イモがくっついていて、サイズが大きく、入り組んだ形をしています。
サトイモのなかで最高の味と言われており、しっかりした食感とまろやかな甘味が特徴。
口当たりもなめらかなので、煮物にしたり潰してコロッケにしたりするとよいでしょう。
海老芋(えびいも)
海老芋(えびいも)は、京都を中心に古くから栽培され、伝統野菜としても人気の種類。
表面にある縞模様と反り返った形が、海老に似ていることから海老芋と名づけられました。
出荷が多いのは11~1月ごろで、親イモと子イモに加えて、茎も食用されています。
きめが細かく、ねっとりとした食感とほどよい甘味が魅力で、調理しても色がつきにくいです。
京都の名物料理「いもぼう」でも使われているように、煮物やおでんなどに適しています。