トマトの栄養
緑黄色野菜の代表的存在であるトマトには、さまざまな栄養素がバランスよく含まれています。
ヨーロッパで「トマトが赤くなると医者が青くなる」と言われるほど、健康によい栄養がたっぷり!
この記事では、トマトに含まれる代表的な栄養成分と健康効果をご紹介します。
トマトのカロリーと糖質
- カロリー(エネルギー)…19kcal
- 糖質量…3.7g
こちらは、トマトの可食部100g当たりのカロリーと糖質量です。
トマトは9割近くが水分で低カロリーにもかかわらず、栄養成分が豊富。
β-カロテンやビタミンC、食物繊維など、一般的な栄養素に加えて、リコピンや13-oxo-ODAなど、トマト特有の成分も含まれています。
体によいのはもちろん、美肌やダイエット効果も期待できる野菜なんですよ。
ここからは、トマトに含まれる主な栄養成分と効能をご紹介していきますね。
トマトに含まれる主な栄養成分と健康効果
β-カロテン(ビタミンA) 緑黄色野菜に含まれる代表的な栄養素
β-カロテンは、色が濃く栄養価の高い「緑黄色野菜」に含まれる代表的な成分です。
そもそも緑黄色野菜とは、可食部100g当たり600μg以上のβ-カロテンが含まれている野菜のこと。
トマト100g当たりのβ-カロテン量は540μgですが、食べる回数や量が多いため、緑黄色野菜に分類されます。
強力な抗酸化作用をもつβ-カロテンは、体の免疫力を高めて、病気やがんを予防してくれる栄養素。
さらに、体内でビタミンAに変換され、皮膚や髪の毛、視力や呼吸器系統を守る働きもあるんですよ。
リコピン ビタミンEの100倍以上の抗酸化作用!
リコピンは、カロテノイドと呼ばれる色素の一種で、β-カロテンの仲間です。
トマトの赤色はリコピンによって作られていて、熟して色の濃いトマトほど多く含まれます。
β-カロテンと同様に強い抗酸化作用をもち、なんと効力はβ-カロテンの2倍、ビタミンEの100倍以上!
細胞の酸化を防ぎ、老化や生活習慣病、がん、動脈硬化などから体を守ってくれます。
リコピンは人間の体内で生成できないため、食品から積極的に摂取したいところ。
熱を加えると吸収率が高まるので、トマトソースやスープなど、加熱調理するのがオススメです。
13-oxo(オキソ)-ODA トマトから発見された注目の栄養成分
13-oxo(オキソ)-ODAは、中性脂肪を減らすことで有名なリノール酸(不飽和脂肪酸)の一種。
最近トマトから発見された成分で、肥満にともなう脂質代謝異常を改善すると注目されています。
13-oxo-ODAは、血液や肝臓の中性脂肪量の上昇をおさえ、動脈硬化を予防。
さらにエネルギーの代謝をよくして、脂肪燃焼を手伝ってくれる働きもあるんです!
肥満による病気を防ぐだけでなく、ダイエット効果も期待できる話題の栄養素なんですよ。
ビタミンC 透明感のある美しいお肌作りをサポート
トマトには、100g当たり15gのビタミンCが含まれています。
大きめのトマトを1個(約250g)食べるだけで、1日に必要なビタミンCの3分の1が摂取可能。
ビタミンCは、肌のハリや弾力を保つコラーゲンの生成に欠かせない栄養素です。
さらに、シミやくすみの原因となるメラニンの吸収をおさえ、白い肌を守る効果も♪
透明感のある美しいお肌をキープしたいなら、ぜひトマトを毎日の食卓へ取り入れましょう。
食物繊維(ペクチン) 腸内環境を整えて毎日を健康に!
トマトには、ペクチンと呼ばれる食物繊維が豊富に含まれています。
食物繊維といえば、便のカサを増やして、お通じをスムーズにする効果が有名ですね。
でも実は、便秘解消だけでなく、コレステロールや糖の吸収をおさえる効果もあるんです。
動脈硬化や高血圧、糖尿病を防ぐ働きもあり、元気で健康な日々をサポートしてくれます。